第23日目 (6月25日) フォレスターパス超え

2019年3月13日

7:20~16:00

ビデットメドウ(Vidette Meadow)(バブスクリークトレイル分岐から1.2マイルの地点)~フォレスターパス~タインデールフロッグポンズTyndall Frog Ponds(シェパードパストレイル分岐から0.5マイルの地点)
11.2マイル

朝テントの結露、底の濡れも無し。
蚊は活動している。

フォレスターパスまでの長い登りをひたすら歩く。

食料が少なくなって来たせいか少しは楽になったような気がした。

ちょっとしたフォードで休んでいたら、白人女性のPCTハイカーが降りてきてしばらく立ち話。
日本が大好きだそうで、息つく暇も無く自分と日本の関わりや家族の事を話し続ける。

言葉は悪いが、日本風に言うとおしゃべり好きの普通っぽいおばちゃんが数ヶ月かけてPCTを歩くというのは、日本ではあまり考えられない気がする。

パスに近づき雪が少し出てきた頃、今度はそこそこ年配の白人男性2人組が話しかけて来た。
氷の浮かんだ湖に浸かったと言って大騒ぎしている。しばらく楽しく話した。
こういう陽気なハイカーと一緒に居ると、こちらまで楽しい気分になれる。

数日前あたりからストイックな感じのウルトラライト系PCTハイカーは減って、楽しいトレッキングのグループや普通っぽいハイカー風のPCTハイカーが増えた気がする。

パス手前であった真面目そうな感じの若い白人男性は、景色が素晴らしい!と連発して、「ハウメニタイムスアイクライ!」と感激していた。
こういうタイプはアメリカ人じゃないような気がした。

パス直前は予想以上に雪が残っていたが、特に悪いわけではなく、むしろショートカット出来るので楽できたかもしれない。

パスは狭い鞍部で、南側はさらに砂漠っぽい景色が広がっている。

フォレスターパスはPCTの最高度地点で、ここからはセコイアナショナルパークになる。

JMTハイカーにとっては最後のパスで、あとはマウントホイットニーを残すのみ!

下りは切り立った崖に岩肌を削ってスイッチバックの道が造られている。かなりの大工事だ。

そう言えば、JMTが造られた(完成した)のは何年なのだろうか?

急斜面を一気に降りると砂漠のようななだらかな下りが続く。
見返すとフォレスターパスはまさに稜線に刻まれた鞍部で、今まで通過したパスとは明らかに違った荒々しい姿だった。

炎天下の中乾燥した地形を歩くのは辛いが、なんと今日は雲が出てきた。

ドナヒュー越えの時に稜線の向こうに雲が湧いたことは有ったが、考えてみたらちゃんとした雲が出たのは初めてである。

太陽が雲に隠れて日射が陰ると実に快適、

と言っても雲量3位で気象的に言うと晴れもしくは快晴なのだが気分は曇り空である。

シェパードパストレイル分岐から少し先のベアーボックス完備の立派なサイトで野営

6時過ぎ頃雲量が少し増え、北東の稜線からグレーの濃い雲が流れて来て、いよいよこれは天候悪化か!と少し心配したが寝る前にはまたいつもの雲量0のピッカピカの快晴になった。