ジョンミューアトレイルについて

2019年3月13日

ジョンミューアトレイルはアメリカで最も有名なロングトレイルです。

ジョンミューアトレイル

ジョンミューアトレイルとは

ジョンミューアトレイルはアメリカで最も有名なロングトレイルです。
最近の世界的なロングトレイルの流行で今や世界一有名なトレイルと言っても良いかもしれません。

カリフォルニア州に位置し、ヨセミテ国立公園のハッピーアイルからマウント・ホイットニーの頂上まで総延長約210マイル(約340km)のロングトレイルです。

コースは、ヨセミテ国立公園、キングズキャニオン国立公園、セコイヤ国立公園、インヨーナショナルフォレスト(国有林)を通過し、ハイシェラの代表的な国立公園を通過するルートとなっています。

ハイカー達の間では頭文字を取って「JMT(ジェイ・エム・ティー)」と呼ばれています。
また、ジョンミューアトレイルを歩くハイカーのことを「JMTハイカー」と呼びます。

アメリカで最も有名な、ジョンミューアトレイル全図

ジョンミュアートレイルの登山道(トレイル)の特長

日本の登山道は麓から尾根に登ってそこからは稜線沿いにコースが続いている事が多いですが、ジョンミューアトレイルの登山道は主に沢沿い、あるいは谷の中を歩いて、谷のどんずまりからパス(峠)を越えるパターンが続きます。

このコースどりの違いは地形の違いによるものです。
氷河の浸食で出来たハイシェラの地形は氷河によって浸食された氷河地形で、U字渓谷や圏谷(カール)で形作られています。
そのため、川による浸食で形成された日本のV字渓谷の狭い沢すじと違い、谷底の道は比較的平坦で歩き易くなっています。
逆に峠付近には、急峻な地形が有り、ジョンミューアトレイル南寄りのフォレスターパスの稜線は鋭いナイフリッジになっています。

このようにジョンミューアトレイルの登山道は、谷間から急峻なパスに登ってまた次の谷に降りる事を繰り返すのですが、馬の通行を前提に作られているので、急な斜面を登る場合は比較的緩やかな傾斜のスイッチバックの道となっています。
路面は整備されており、場所によっては砕石が敷き詰められている場所があります。
馬が通過できるようにだと思いますが大きな段差も無いため、歩くこと自体に関しては技術的な難しさはありません。
ヨセミテ国立公園で見かけた馬

ジョンミュアートレイルのスルーハイク

ジョンミュアートレイルの完全走破の事を「スルーハイク(Through Hike)」と呼びます。
これだけの長さのロングトレイルですので完走は大変ですから、ジョンミューアトレイルをスルーハイクすることはハイカーのあこがれです。

ジョンミューアトレイルのスルーハイクは標準のコースタイムで約3週間程度です。

最短記録は3日だそうです。

ジョンミュアートレイルのセクションハイク

それに対して、コースの一部だけを歩くことを「セクションハイク」と呼びます。
まとまった休暇が取りにくい大部分の日本のハイカーにとっては、ジョンミューアトレイルをいくつかの部分に分けて、何回かに分けて走破するセクションハイクはとても良い方法です。